能代市議会一般質問 > 2016年 > 6月定例会

市独自の差別化政策として習い事バウチャーを導入し、学ぶ満足度日本一のまちを目指してはどうか

※下記のやりとりは議事録から抜粋したものであり議会の公式記録ではありません。

「市独自の差別化政策として習い事バウチャーを導入し、学ぶ満足度日本一のまちを目指してはどうか」についてお伺いいたします。まずは前段として、能代市の人口減少問題について当局ももちろん頭を悩まされている長き課題ではありますが、私も常に何か対応策は無いものかと考えております。ご承知の通り、主な人口減少の要員としては、自然減に加え高校卒業後の進学や就職で転出が多いことです。個人的には故郷を離れ他の地域で学び生活するということはその人の人生にとって多大なる影響を持つものであるため、むしろ推奨いたしますが、いずれは帰ってきて欲しいという本音もございます。ただ現実的には帰ってくるだけの魅力や比較材料が必要であり、それらは自然に生まれるのではなく意図的に我々が仕組みを生み出さければならないものだと感じております。他方、わが町にはたくさんの全国に誇れるキャッチコピーがございます。「バスケのまち」「エネルギーのまち」「宇宙のまち」「木都のしろ」そして「わのまちのしろ」です。私はこの多すぎる能代のキャッチコピーに関しても危惧しており、お伝えする側の我々も、聞く方々にとっても非常に複雑なのではと感じております。「能代はこのような町を目指してます」というシンプルなフレーズが今こそ必要なのではないでしょうか。そこでご提案いたしますが「学ぶ満足度日本一のまち」をキャッチフレーズにしてはいかがでしょうか?高い教育レベルは周知の事実であり、それに加えバスケや野球など全国レベルのスポーツも盛んであります。これらを1つの言葉で表すとすればやはり「学び」であり、わが町は学びに特化したまちづくりを目指すべきではと考えます。学びの中には宇宙や自然エネルギー、あるいは木材も含まれるでしょう。それらを網羅した形でのご提案でございます。また今回の質問ではその学ぶ満足度を高める政策として「習い事バウチャー」を提言いたします。習い事バウチャーは造語ではありますが、子ども達の塾やスポーツクラブなどあらゆる習い事のみに利用できるクーポン券であります。すでに類似の事例では千葉県南房総市にて27年度より学校外教育の塾利用に関する助成券の発行が開始されておりますが、世帯の所得割に応じて月額助成額が7段階にわかれており最大月7000円〜最も少ないもので月額1000円の助成となっております。今回の習い事バウチャーはただの子育て世代の負担軽減や子ども達の可能性を伸ばすのみならず、例えば習い事を開所する起業支援につながったり、開所の際の空き家の活用、さらには実質的に放課後の保護者不在による帰宅困難な環境下にある家庭の児童預りの側面を持ち合わせたりなど多方面に影響をおよぼす政策になると考えております。またこの政策が他市町との差別化となり中期的には移住定住対策にもなり得るものではないかと期待もしております。
つきましては、これらに関連しまして次の事項についてお伺いたします。
①制度を実施した場合、年間の概算費用は
②教育や子育て支援のほか多様な波及効果が見込まれるが、導入のお考えは
以上、2点についてお聞きいたします。

 佐藤議員の市独自の差別化政策として習い事バウチャーを導入し、学ぶ満足度日本一のまちを目指してはどうかの御質問にお答えします。初めに、制度を実施した場合、年間の概算費用はについてでありますが、議員お話しの千葉県南房総市の事業を参考に、平均をとり月額4,000円を全小中学生3,590人に交付した場合には、年間1億7000万円程度の費用が見込まれます。
 次に、教育や子育て支援のほか、多様な波及効果が見込まれるが、導入の考えはについてでありますが、市教育委員会では、学習指導と生徒指導を両輪とした学校教育の充実に力を入れており、地域に開かれた学校、魅力ある学校づくりに努めております。国や県の学習状況調査等では、県平均を上回る結果となっており、また楽しい学校生活を送るためのアンケートでは、学級生活満足群が全国平均を上回るなど、好ましい結果が出ております。本市の取り組みを参考にしたいと、日本各地から視察の依頼も入っており、高い評価もいただいております。今後も、児童生徒にとって満足度の高い学校を目指した取り組みを続けてまいります。
 習い事バウチャーの導入については、今のところ考えておりませんが、貴重な御意見でありますので、全庁的にどのような効果があるか研究してまいりたいと考えております。以上であります。

習い事バウチャーについてですが、今回の質問の意図といたしましては、他市でやられているような子供の貧困と呼ばれる教育格差を解消していこうというものでは全くございません。もちろん、当局の皆様方も重々承知はしていると思うのですが、今から過去平成19年度からの出生数を読み上げさせていただきます。平成19年度400人、平成20年度386人、平成21年度332人、平成22年度340人、平成23年度291人、平成24年度306人、平成25年度276人、平成26年度249人、平成27年度256人。平成19年4月からは二ツ井分を含んでいるということで、平成19年度から読み上げさせていただきました。この間、わずか8年間で出生数が36%減となっております。これは紛れもない事実であり、我々の将来を占う貴重な指標の一つだと思っております。このような現状がある中、習い事バウチャーとして提言させていただきましたが、学校教育だけで人口がふえ、子供たちが、出生数がふえ、そのような明るい未来が来るのでしょうか。私は、今回の習い事バウチャーというのは、ただの子供たちの教育支援というような側面ではなく、やはり子育て支援に、子育て世代にとって有利な政策にできればと考えて御提案いたしました。やはり、子育て世代の人口がふえない限り、赤ちゃんの数もふえません。先ほど申し上げました平成27年度256名の出生数、これが仮に同じ数字で70年続いた場合、70年後の能代市の人口は1万4000人と少しの状況になります。このままの赤ちゃんの出生数の数でいくのか、この減少傾向がまだまだ続くのか、未来のことですので誰もわかりませんが、決して明るい予測は立てられない状況にあると思います。この出生数の現状を踏まえ、それでもなお習い事バウチャーのような差別化を図る政策は必要ないかどうか、これは教育長なのか市長がお答えになるかわかりませんが、こちらについてお伺いいたします。

佐藤議員の再質問にお答えいたします。教育委員会としては、学校教育と生涯学習には全力をもってかからなければならないし、そうだと思います。ただ、議員が先ほど御指摘した事項等を解消することを目指すには、学校教育だけでなく学校外教育になりますので、子育て等と関係各課と全庁的に話し合いながら進めていくことが必要ではないかと。確かに、子供の減少は将来に明るさがなくなるわけでありますので、ぜひ実現していければなと、そういうふうに考えております。

プロフィール

     

佐藤ともかず【完全無所属】

     

前・能代市議会議員(2014〜2022)。昭和53年(1978年)1月31日 能代市生まれ。44歳。能代市河戸川在住。趣味はNBA観戦(UTAH JAZZ)、読書、温泉、弓道&民謡に興味あり。秋田高専を卒業後、国交省(旧建設省)に勤務。その後IT関連企業を経て大阪より2008年に帰能。地域のIT力向上を目的にweb制作を主軸とした合同会社ゴーゴーウェブマーケットを設立。2016年1月に代表を退き、新たに不登校支援のフリースクール・フレスクを2018年7月に設立。代表を務めたが2019年4月に一般社団法人を設立し代表を退く。現在は家業の通所介護施設「長崎デイハウスふあり」の生活相談員として勤務。視点は常にニュートラル(中道右派)

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