
先の9月議会を終え、ホッとしたのもつかの間、9月25日付け地元紙朝刊の見出しに「畠町大通り再開発」とあり、目を見張りました。記事では、たっぺの坂から金子の坂の区間において地権者の意向からも再開発を望む声が多く、市街地再開発事業により老朽化した建物を除去し新たな建造物によって利用価値を高めるため、同事業手続きに必要な都市計画マスタープラン・立地適正化計画への位置づけ等、行政へ支援を要望したとのことであります。
ここで市街地再開発事業について、おさらいとして共有致しますが、所管は国土交通省、都市局 市街地整備課であり、その目的は『都市再開発法に基づき、市街地内の老朽木造建築物が密集している地区等において、細分化された敷地の統合、不燃化された共同建築物の建築、公園、広場、街路等の公共施設の整備等を行うことにより、都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図る。』としています。 補助については、社会資本整備総合交付金等から市街地再開発事業分として、調査設計計画、土地整備、共同施設整備等に係る施設建築物及びその敷地の整備に要する費用の一部として1/3の補助されるものであります。周辺地域での事例では、横手市において『横手駅東口第一地区第一種市街地再開発事業』が平成24年に竣工しております。総事業費 約63億円、主な導入機能として、介護付き有料老人ホーム、集合住宅、商業施設、バスターミナルが整備されました。このほか、現在も新たに『横手駅東口第二地区第一種市街地再開発事業』が令和3年3月から令和7年3月までを工期に事業が進められております。
話を畠町再開発事業に戻しますが、報道を拝見し、いささか疑問が生じたとろこであります。この進めたい事業がどのような時期に何を目的でどのような建造物を想定しているのか、また市の関与は位置付けだけで済むのか、財政的な負担は発生するのか等々であります。中心市街地における老朽化の建物の除去については何ら反対する立場では有りませんが、その事業をしっかりと議会の場でも共有し、その進捗を見守りたいとの視点からお聞きするものであります。つきましては、畠町再開発事業について、市は同事業にどのように関わるのか、事業の開始時期とその内容について、また同事業の対象とならない地区への配慮をどのように考えていくのか、それぞれお聞きいたします。

畠町再開発事業についてのうち、市は同事業にどう関わるのか、についてでありますが、9月24日、畠町通り再生協議会・準備組合設立発起人会から、畠町再開発事業について、策定中の都市計画マスタープランに位置付けるよう要望書の提出がありました。この要望を受け、能代市都市計画マスタープラン及び能代市立地適正化計画の策定委員会において協議し、「中心市街地における再開発の支援の検討」を両計画に位置づけることとしております。
この動きを進めるため、11月10日には地権者有志により畠町第一地区再開発準備組合発起人会が開催され、準備組合の規約等が協議されたのち、11月24日に畠町第一地区再開発準備組合が設立されております。
同準備組合は、民間が主体的に設置したものであり、想定する区域での構想を策定しようとする段階であることから、市としては、まずは構想策定のための勉強会や講演会等に対して支援を行い、構想が固まった段階で、市としてどのような支援ができるか検討してまいりたいと考えております。
次に、開発時期とその内容は、についてでありますが、同準備組合は、都市機能の更新を図るため、再開発事業によるまちづくりを目指し、地権者の賛同のもとで設立され、構想を策定し、それを具現化すべく動き出したものであります。
今後は、都市再開発法に基づく市街地再開発事業への認可を目指し、具体的な開発時期及び内容を含め、構想づくりに取り掛かると伺っております。
次に、同事業の対象とならない地区への配慮は、についてでありますが、同準備組合では、畠町第一自治会エリアである柳町に通じる通称「たっぺの坂」から南に約150メートルの東町に至る「金子の坂」までの区画、及び通り向かい側の秋田銀行能代駅前支店等があった区画のエリアを想定しております。同準備組合では、具体的な構想はこれから策定することとしておりますので、今後の検討事項として整理しております。