
また多くの学校・教職員にとりましても感染症による対応は初めての対処であったため、多岐にわたり改善すべき事項など課題も浮き彫りになったのではないでしょうか。つきましては、感染症の第二波や今後予期せぬ事態も考慮しつつ事前に各種検証と対応策を検討すべきではないかとの観点から以下についてお尋ねいたします。
(1)家庭学習では公平な学習機会を提供できたか
(2)臨時休業中の対応で改善すべき点を検証しているか
(3)再休業を想定し被害規模に応じた家庭学習のモデルケースを用意してはどうか
(4)オンライン学習を試験的に実施していく考えは

初めに、家庭学習では公平な学習機会を提供できたか、についてでありますが、臨時休業中の家庭学習について、各学校では学
年に応じ、復習を中心として課題を与え、児童生徒はそれぞれのペースで取り組みました。臨時休業明けの授業については、全て
の小・中学校が休業前の学習の続きから再開しておりますので、学校により学習内容に差はなく、学習機会については公平性が保
たれていると認識しております。
次に、臨時休業中の対応で改善すべき点を検証しているか、についてでありますが、臨時休業中、各学校では電話等で丁寧に児童生徒の様子を把握し、こまめに指導してまいりました。その中で児童生徒に家庭での生活リズムへの影響が見られ、特にゲームやSNS等の利用について学校や保護者から懸念の声が聞かれました。引き続き、家庭での生活リズムを整えるため、ゲームやSNSの利用の仕方等について児童生徒への指導や保護者への啓発に努めてまいります。また、臨時休業における教育委員会の対応についての検証でありますが、今回の臨時休業等の対応については国や県の要請に基づいて行いました。ただし、市内に感染者がいない場合、市民に感染者が出た場合、児童生徒に感染者が出た場合等、感染拡大の状況に応じた段階的な行動制限等の対応については、今後、教育委員会として指針等を設定し、示していく必要があると考えております。
次に、再休業を想定し、被害規模に応じた家庭学習のモデルケースを用意してはどうか、についてでありますが、再休業に当たっては、児童生徒の生活リズムと、それに伴う学習習慣への影響が最も懸念されるところであります。教育委員会といたしましては、家庭での規則正しい生活と学習習慣の維持の観点から、各学校において家庭学習のモデルケースとして学習の手引きの活用を指導するとともに、休業期間の想定に応じて1日や1週間の学習計画を例示したり、実際に児童生徒に作成させたりするなど、主体的で計画的な家庭学習を促す取り組みを充実させてまいりたいと考えております。特に、学習計画の中に読書の時間を多く盛り込むことを奨励していきたいと考えております。
次に、オンライン学習を試験的に実施していく考えは、についてでありますが、現在、教育委員会では教育専門監の協力を得て、インターネットで配信できるミニ授業ビデオ等の学習コンテンツの作成を進めております。学習コンテンツの配信に必要な各家庭の通信環境については状況が様々でありますので、整備されていない家庭への対応として、授業ビデオをDVDにして配付する方法も含め検討しているところであります。教師と児童生徒が双方向でやりとりをするオンライン学習の実施に当たっては、家庭での保護者のサポートや通信環境の整備等、課題も多いことから、今後、試験的な実施に向けて、県や他市町村だけでなく、教育交流をしている豊島区とも連携しながら検討してまいりたいと考えております。

まず、大きく1番、小・中学校における臨時休業の課題検証のうち、1番、家庭学習では公平な学習機会を提供できたかについて再質問させていただきます。大変細かくて恐縮ではあるのですが、私が耳にしたお話ですと、とある中学校では、毎日、1日当たり自学1ページ、とある中学校では、指示されたワークに加え、自学を2ページというような形で、学習機会に差が見られたということでありました。こういった、何がいい、悪いというのは、当然ないものだとは思うのですけれども、こういった各校によって個性を出す必要がない場合は、教育委員会側から何らかの統一した、こういった学習をしてくださいというような、そういった通達なり、一斉に、指示ではないですけれども、参考までにお伝えする必要があったのではないかと考えるのですが、その点について教育長はどのようにお考えでしょうか。


