能代市議会一般質問 > 2018年 > 9月定例会

ため池の防災・減災対策について

※下記のやりとりは議事録から抜粋したものであり議会の公式記録ではありません。

まずは、ため池の防災・減災対策についてお尋ねいたします。ことし7月、西日本を襲った平成最悪の豪雨災害では、各地に甚大な被害をもたらしました。非常災害対策本部による8月21日現在の発表では、死者221名、全壊や床上浸水などを含む住宅被害が4万8827棟、いまだに避難所生活を続けている方が8府県で2,167名、断水となった地域は最大で26万3593カ所、さらに国交省、農水省関連においては、土砂災害31の道府県にて、1,732件、農林水産関連の被害として、農作物・農地破損・林地荒廃・水産関連を含み、2,856億円の被害状況となっております。甚大な被害の様子がテレビやネットへ報道されるたびに、自然災害に対する自助・共助・公助の重要性を再認識するとともに、いつ何どき自分たちの地域にも起こり得るという緊張感を思い出すところであります。
 また、西日本豪雨では、強い雨が続くことでもろくなったため池が決壊し、3歳の尊い命が奪われており、二度と同じ悲劇が起こらぬよう、さらなる防災力の強化や徹底した周知がこれまで以上に必要となってまいります。
 御承知のとおり、ため池は農業用水を確保するために人工的に造成された池であり、全国には約20万カ所存在し、我が地域でもごく自然に見ることのできる風景の1つでもあります。広く知られている我が地域のため池として小友沼がありますが、このため池は1675年にかんがい用ため池として造成されており、築造から350年を経過した平成16年度に、老朽化による決壊や漏水のおそれがあるとして改修がなされております。
 なお、ため池は東日本大震災以降、その危険性が見直され、決壊等により下流域の住宅や公共施設などに被害を及ぼすおそれがあるものを防災重点ため池として位置づけられております。
 秋田県地域防災計画によりますと、県内の農業用ため池は2,499カ所、うち防災重点ため池は343カ所となっており、能代管内では農業用ため池が96カ所、うち防災重点ため池は16カ所であります。また、防災計画ではため池ハザードマップを作成するとし、その整備が進められているところにあり、現在、14カ所で整備済み、残る2カ所は今年度作成が予定されているとのことであります。
 ただ、今回の一般質問で着目していただきたいのが、ため池に関する新たな危険性であります。前段の西日本豪雨により死者が出たため池の決壊では、防災重点ため池ではない地点での被災でありました。これら事例も踏まえ、今後の安全対策として通学路及び避難経路における危険性の状況について、関連し次の3点をお伺いいたします。
 1、地震や豪雨時における危険性の御認識は。
 2、西日本豪雨後に行ったため池の緊急点検の実施状況は。
 3、通学路及び避難経路の安全確保の考えは。

佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、ため池の防災・減災対策についてのうち、地震や豪雨時における危険性の認識はについてでありますが、東日本大震災や平成30年7月豪雨等、近年、地震や集中豪雨により各地で農業用ため池の決壊や一部損壊等により、その下流に被害が発生しております。
 本市の農業用ため池96カ所のうち16カ所は、下流の家屋や公共施設等に影響を与えるおそれがある防災重点ため池に位置づけられており、被害の可能性を認識いたしております。
 次に、西日本豪雨後に行ったため池の緊急点検の実施状況はについてでありますが、国では平成30年7月豪雨を踏まえ、全国ため池緊急点検の実施を各都道府県知事へ通知し、秋田県では、防災重点ため池及び防災重点ため池以外で詳細な調査の優先度が高いため池を点検対象としました。本市では防災重点ため池16カ所、防災重点ため池以外25カ所で緊急点検が実施されました。
 この緊急点検では、堤体のり面に陥没や亀裂等がないか、ため池の周辺で土砂崩落の危険がないか等のチェックが行われましたが、応急措置や今後の大雨に備えた対策が必要と診断されたため池はありませんでした。
 次に、通学路及び避難経路の安全確保の考えはについてでありますが、県では、これまでに防災重点ため池16カ所のうち14カ所のため池ハザードマップを作成済みで、残り2カ所は今年度中に完成予定としております。
 今後、県のため池ハザードマップと市の津波ハザードマップ及び洪水・土砂災害ハザードマップそれぞれにおける浸水想定区域、避難経路、避難場所の整合性等を精査し、通学路も含め総合的な安全確保に努めてまいります。
 なお、防災重点ため池でないため、ハザードマップがないため池については、周辺住民にその存在を周知するとともに、注意喚起を図ってまいりたいと考えております。

順次再質問をさせていただきます。まずは、大きく1番、ため池の防災・減災対策についてのうち、2番、西日本豪雨後に行ったため池の緊急点検の実施状況はということで、先ほど能代管内で96カ所のうち、防災重点ため池16カ所は終わられたと。防災重点ため池ではない箇所は25カ所点検が終わったとの御答弁でありましたが、それ以外のため池については、今回点検はなさらないということでよろしかったでしょうか。

恐らく点検という形ではなくて、恐らく目視とか、そういったところで、外形的に異常がないかどうかという、そういうことはしていると思いますが、今議員がおっしゃっている点検という意味ではしっかりとはやっていないと思います。

所管は主に県、あるいは土地改良区だと思いますので、そちらとしっかりと連携をとられて、今後取り扱いをどうなさるのか、担当課としっかりと連携をとっていただくことを求めますが、いかがでしょうか。

ため池の所有者というのは、御承知のとおり、農家だったり、水利組合だったり、土地改良区だったり、いろいろありますけれども、恐らく、御承知のとおりでありますけれども、農家にとりまして水というのはもう一番大切なものですから、定期的に見て回っておりますので、よく連絡をとりながら、そういう危険性があるかどうか、お互いに確認し合うようにしたいと思います。

プロフィール

     

佐藤ともかず【完全無所属】

     

前・能代市議会議員(2014〜2022)。昭和53年(1978年)1月31日 能代市生まれ。44歳。能代市河戸川在住。趣味はNBA観戦(UTAH JAZZ)、読書、温泉、弓道&民謡に興味あり。秋田高専を卒業後、国交省(旧建設省)に勤務。その後IT関連企業を経て大阪より2008年に帰能。地域のIT力向上を目的にweb制作を主軸とした合同会社ゴーゴーウェブマーケットを設立。2016年1月に代表を退き、新たに不登校支援のフリースクール・フレスクを2018年7月に設立。代表を務めたが2019年4月に一般社団法人を設立し代表を退く。現在は家業の通所介護施設「長崎デイハウスふあり」の生活相談員として勤務。視点は常にニュートラル(中道右派)

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