能代市議会一般質問 > 2014年 > 12月定例会

人口減少問題の現状と対策について

※下記のやりとりは議事録から抜粋したものであり議会の公式記録ではありません。

人口減少問題の現状と対策についてお伺いいたします。先日の地元紙では、能代市が住民基本台帳に基づき取りまとめた11月末の人口が5万7065人となり、前年同月より1,008人の減少となったとの記事があり、この減少傾向は依然としてブレーキがかかる気配がありません。このペースでまいりますと6~7年後には5万人割れも現実的な状況であり、地域経済に与える影響はもちろんのこと活力衰退の空気感を生み出しかねません。できる限りの対策は実施されているとは思いますが、ここでいま一度能代市における人口減少の状況を分析、かつ広く公開し、最重要課題として位置づけ、市民との共有を図るべきではないのでしょうか。一体何が要因であり、どんな対策が必要で、市民にはどんなお願いをして進めていくのか。我々がふるさとを守る一員だという自覚の醸成が必要であります。それらに関連しまして、次の事項をお尋ねいたします。
 1、市の人口減少の動向とその主な要因についてお伺いいたします。
 2、現在町の主力事業として強く推進されている再生可能エネルギー関連ですが、これらを産業化することでどのような雇用を期待できるものなのか。その雇用創出の戦略についてお伺いいたします。

人口減少問題の現状と対策についてのうち、市の人口減少の動向と主な要因はについてでありますが、市の人口は合併直後の平成17年度末が6万3985人、25年度末が5万7564人であり、8年間に6,421人の減少となっております。この間の減少の要因として、死亡数が出生数を上回る自然動態による減は4,135人、転出が転入を上回る社会動態等による減は2,286人となっており、自然減が大きくなっております。特に出生数は、17年度の350人が25年度では276人と20%以上減少している一方、死亡者数は652人が927人と、40%以上増加している状況にあります。
 人口減少は、さまざまな要因が長期的かつ複合的に影響することで生じているものであります。本市の場合は、今後しっかりと分析・検討作業を進める必要がありますが、主な要因としては未婚化・晩婚化、夫婦の出生力の低下による出生数の減、高齢化による死亡数の増加のほか、若者が地元で希望する職種につけないことや進学といった理由による人口流出、経済的な問題等があるのではないかと考えております。いずれにしても、自然動態に係る要因はおおむね全国的に共通のものであり、社会動態によるものは本市を含め地方特有の要因と考えております。
 次に、再生可能エネルギー産業を軸とした雇用創出の戦略はについてでありますが、風力発電、太陽光発電等の再生可能エネルギー発電事業そのものにおいては、大きな雇用を見込むことは難しいと考えております。しかし、風の松原自然エネルギー株式会社の構成企業におきましては、風力発電施設を管理するため3名を雇用したと伺っており、再生可能エネルギー関連で新たな雇用が生まれたことは喜ばしいことであると思います。
 再生可能エネルギー産業を大きな雇用につなげるためには、設備や部品の製造、メンテナンス等の関連産業の創出が必要であると考えており、能代市再生可能エネルギービジョンにおいても戦略の1つとして取り組みを進めているところであります。このような中、風力発電のメンテナンスを行っている日立パワーソリューションズは、現在、能代市にあるサービスセンターを拡大したいとのことで準備を進めておりますし、メーカーであるエネルコン社からは茨城県にあるメンテナンスの事務所を秋田県に持ってくる構想についてのお話がありますので、ぜひとも能代市に設置していただき、雇用の拡大につながるよう期待しているところであります。
 また、昨年12月には能代機械工業会がエネルコンや日立パワーソリューションズの協力のもとで、風力発電機のメンテナンス業務に参画いたしましたが、風力発電のメンテナンスに地元企業が参画するのは全国でも初めてのことであります。今後も、技術を習得した企業が風力発電のメンテナンスに参加するなど、地域産業の振興に寄与することを期待しているところであります。
 現在、計画が進められている市内企業による内陸部の2基、風の松原自然エネルギーの17基、さらには港湾区域内の洋上風力等、風力発電施設の大きなロットが確保されることで設備や部品工場創出の可能性が生まれ、地域活力の向上が図られることから、市といたしましてもエネルギーのまちの実現に向け、再生可能エネルギービジョンに示した戦略にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

プロフィール

     

佐藤ともかず【完全無所属】

     

前・能代市議会議員(2014〜2022)。昭和53年(1978年)1月31日 能代市生まれ。44歳。能代市河戸川在住。趣味はNBA観戦(UTAH JAZZ)、読書、温泉、弓道&民謡に興味あり。秋田高専を卒業後、国交省(旧建設省)に勤務。その後IT関連企業を経て大阪より2008年に帰能。地域のIT力向上を目的にweb制作を主軸とした合同会社ゴーゴーウェブマーケットを設立。2016年1月に代表を退き、新たに不登校支援のフリースクール・フレスクを2018年7月に設立。代表を務めたが2019年4月に一般社団法人を設立し代表を退く。現在は家業の通所介護施設「長崎デイハウスふあり」の生活相談員として勤務。視点は常にニュートラル(中道右派)

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