平成28年度能代市一般会計予算修正案に対して否決した理由について。
※以下やや長文です。
3/24能代市議会三月定例会最終日に28年度予算に対する修正動議が小野立議員、落合康友議員によって提出されました。
今朝の地元紙にも提案理由が掲載されていましたが、『市民へなんら説明なく事業をすすめるべきではない』との趣旨でありました。
上記趣旨にはなんら反対する理由はないのですが問題は出された修正内容です。興味のある方は写真の修正案を見ていただきたいのですが、修正案では表の右側《能代河畔公園公園施設整備実施設計業務委託》の1,347.9万円を削除し、その分の支出で予定していた予算を画像下の《予備費》に切り替えるものです。
一見事業を凍結するための修正案としては問題がないように見えますが、実は削除をしたがっている実施設計委託業務の財源には【社会資本整備総合交付金】という国の支出金と地方債のそれぞれ1/2を予定しており、本来であればこの事業を削除することにより必然的に歳入(収入)からも上記金額を減額しなければなりません。
しかし今回の修正案では、歳入は変更せず歳出のみで対応するため、一般財源からマイナス1,347.9万円を計上しており、既に無理が生じています。
例えて言うならば200万の車を購入する際、ローン200万円と頭金0円だったものが、150万円の車に変更したのにローンはそのまま200万円、頭金がマイナス50万円となるようなものです。違和感なくご理解いただけますか?
また同僚議員の質問に対し提案者答弁では『一般財源をマイナス計上することはスタンダードな手法ではないが、以降の補正で歳入の変更を加味したものである』等主旨の発言がありましたが、財政法でも地方自治法でも補正予算というものは【予算作成後に生じた事由に基づき】補正変更が出来る旨の条文となっています。つまり予算作成時に既に補正ありきで編成したものは補正出来ず、この観点からも今回の修正案については賛同出来ませんでした。
ただ住民の合意形成のプロセスを疎かにするべきではなく、行政当局も間接民主主義の代表の立場である我々議員も注目を集めている事業の報告はすべきであるという主張には同感です。
私の議席は最前列のど真ん中。何度も中断する議会を目の当たりにし自分達の街の将来に危機感が増すばかりです。